2015年02月08日

カタクリの舞い姿

あなたは、知っていますか?
あの美しい姿でカタクリの花が咲いていく過程を。
私は遂に、遂に見てしまったのです。

それは偶然撮影に出掛けた時の事でした。
一本のカタクリの蕾が膨らみかけ、斜め下に向いて細く尖っていたものが
隋円形の様になり、先っぽの部分から一枚の花ビラが剥がれ、
だらりと下に垂れ下った形の悪い花が妙に私の気を引いたのです。
どうやってあんなに美くしい姿になるのか固唾を呑んで見ていました。

しかし、残りの花ビラはくっついたままで、なかなか開こうとしません。
しばらくして生暖かな風が“スーッ”と私の横を通り過ぎていきました。
この時を待ってましたとばかり、残りの花ビラが“パッ”と開いたのです。

太陽の光は強くなり気温も上昇してきました。
閉じかけた傘のような形の花ビラは、みるみる間にそり返り出したのです。
また、どこからともなく吹いてきた風に頭を揺すられ、
序々に変身していき、何時も見かけている
あの美しい姿になっていったのです。

撮影に出掛け、咲いた形の花ばかり見ていたので
どうしてこの形になるのか、なんでこんなに美しい形になるのか
長い間疑問を抱き続けたままでした。
そうか、そうだったのか、花にとって太陽の熱だけでなく
風が重要な役目を果たしていたのです。
蝶がサナギから脱皮し美しい姿になるまで
羽根を風で乾かし、序々に形を整えて行くのと同じです。

一年目は緑色の楊子の先にゴマつぶを頭に乗せた形をして、
二年目になると小さな葉が一枚になり
三年目、四年目、五年目と葉は次第に大きくなり、
ニ枚葉になってやっと八年目に花が咲くのです。

短い間に種子を残して消える植物のことを
スプリングエフェメラル(春の短い命)
と呼ぶのだそうです。

私はこの可憐な花を求めて、毎年四月下旬になると
東北地方を訪れるのです。
温暖な地方で咲く花より、厳しい寒さの中で育った花は
とても色鮮やかで美しいからです。

過去幾度となくカレンダーに使用していますが、
何時見ても美しい花です。
だから毎年春になるのがとても待遠しいのです。
撮影を続けて二十数年にもなりますが今だに
“これは”という作品が出来ていません。

今年もまた、重い機材を背負いながら、
“感動する一枚”
を求めて山野をさ迷い歩くことになりそうです。
カタクリの花.jpg


平成27年2月   渋谷 健
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2012年10月29日

和歌山へ キイジヨウロウホトトギス を訪ねて

2012年10月12日〜15日 和歌山県の白浜から串本 古座 大島を訪ずれました。
目的はこの地方の固有種、キイジヨウロウホトトギス の撮影ですが
もう7〜8年通い続けておりますがなかなか良い写真が写せません。
熱心な地元の人達の応援を得て何度も試みますが一寸したタイミングがずれてしまいます。

しかし紀伊半島は温暖な場所で関東では8月頃咲く ツリガネニンジンやカリガネソウ が
10月に咲いているのは嬉しい限りです。
タニジャコウソウ、アケボノソウ、アサマリンドウ 等珍しい花も写して参りました。
皆様に少しでも参考になればとブログに掲載致します。
御意見御質問等お寄せ下されば幸いです。


平成24年10月   渋谷 健

           カリガネソウ                     カリガネソウ
         太陽光が当ったもの              陽が直接花に当らないもの
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     光が当ったものは少しきつくなる        やわらかで色の状態もいい(良)

           ハマアザミ                      ハマアザミ 
          光が当ったもの                  光が当らないもの
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      花も葉もやわらか味がない            葉の緑色もごく自然の色
                                    花の色も美しい (良)

20121028-5.jpg 20121028-6.jpg  20121028-7.jpg 20121028-8.jpg 20121028-9.jpg



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ご意見ご質問等の書き込み方法
(各ブログの下にある Comment(0)のところにマウスのやじりを持ってくると
やじりが手の形に変わりますのでクリックしてコメントを書き込んで下さい。) 
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2012年09月01日

中国四川省 九寨溝、廣龍の風景と 岷山山脈の花たち


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             九寨溝                      九寨溝 長海

20120901-03.jpg 20120901-12.jpg 20120901-05.jpg 20120901-06.jpg 20120901-07.jpg


  ヨツバシオガマ     ブルーポピー    ウスユキソウ    ラン黄龍(3200m)  小さなラン

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         黄龍 (3100〜3600m) 五彩池

20120901-09.jpg20120901-10.jpg
          花湖 バイカモ                 花湖 (3500m) バイカモ

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       花1            花2            花3             花4

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2012年08月31日

デジタルとアナログの違い

デジタル写真とアナログ写真の色の違い

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ポジフイルムを2Lに焼いたもの
エメラルドグリーンがアナログでは美しい色に出て満足出来た


20120831_デジタル.jpg
デジタル写真を焼いたもの
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2012年08月27日

2013年カレンダーの御案内

残暑お見舞い申し上げます
8月も後半になりましたが相変わらず
厳しい暑さに参っております。

あと2ヶ月もするとカレンダーの時期がやって参ります。
今年は 花つれづれ が従来の
日本出版社から辰巳出版鰍ノ変わり
発売されることになりました。

心新たに頑張る所存でございます。
重ね重ね皆様方のご支援ご鞭撻を
宜しくお願い申し上げます。


平成24年 盛夏

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2010年09月09日

2011年カレンダーの御案内

今年の夏は事の外猛暑に見舞われましたが皆様方相変わりもせず
お忙しい毎日をお過ごしの事と推察申し上げます。

さて、今年も来年のカレンダーをお届けする時期が
早くもやって参りました。
坂井道子先生と連絡が取れなくなってから早くも1年5ヶ月が
過ぎてしまいました。
何時までもくよくよしていては、先生にも皆様方にも申し訳ありません。
元気を出して撮影に出掛けたいと心掛けております。
どうかお声を掛けて下されば、
喜んでご一緒させていただきたく存じます。

来年のカレンダーには残念ながら坂井道子先生の写真は
使用されておりませんが、出版社の強い要望と、
毎年心待ちにしている多くのファンの皆様方にお応えすべく、
渋谷の写真のみで発行する運びとなりました。

今後は坂井道子先生の技術を継承し、より素晴らしい花の写真を
撮り続けて参る所存でございますので、ご高承のうえ
今後とも一層のご支援ご鞭撻を賜わります様お願い申し上げます。

平成22年9月吉日   渋谷 健

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2008年12月30日

浅間讃々 噴煙残照

昔、夜の天気予報で浅間山の初冠雪を予感し、
東京を一番の新幹線で佐久平駅へと向かった。
駅前からレンタカーで高原ホテル近くから高峰高原へ続く
黒斑山の西面一体は、落葉松がうっすらと化粧をしていた。

車坂峠付近で樹氷を写し身仕度を整えて中コースを登る。
尾根に出て今年初めてここからの浅間山を拝む。
 「うーん いつ見ても美しい!!」

思った程雪は少なく、イメージしていたものとちょっぴり異なり、
不安を抱きながらトーミの頭へ登る。

先客の4、5名のグループとすれ違い、一人黒斑山から先へ進み
ケンポイントに三脚を立てる。
(勝手に私がそう呼んでいる場所)

お昼近くまで見えていた浅間の姿は、
一面のガスに覆われてしまった。
いつものことだが、この時期夕陽に山肌を染めて
赤くなるのは午後4時半頃のはずなのに、
あたりは一面ガスで浅間の姿は見えない。

三脚を立ててから4時間近くにもなるが、何も見えてこない。
 あぁ、今日はこのまま浅間の姿を見ることが
 出来ないのかぁ。。。
とあきらめかけていると、何となくあたりが明るくなってきた。

その時、急にガスの中から浅間山が姿を現し、
一瞬ではあるが紅く山肌を染めた。
夢中でシャッターを数回押したが、
すぐにまたガスの中に姿を消してしまった。

気が付くと浅間の左肩に月が昇ってきたので、
どうにか浅間と一緒に写す事が出来ないかとチャンスを待った。

気温も急激に下がり、急いでカメラをザックにしまって
尾根を歩き始めた。
月の光がやけに明るく感じられたので後ろを振り向くと
ガスの上に頭だけ出した浅間を月光が照らし出している。

 「何んと美しいことか!!」

あまりの美しさにしばし見とれていると、
月がガスでぼんやりと朧(おぼろ)になってきた。
 これを逃してなるものか!
とあわててザックからカメラを取り出して
かたく凍った三脚を伸ばし、長――い シャッターを押した。

寒さにガチガチと震えながらかじかんだ手でカメラをしまい、
ガチガチになった雪道をボキボキと音を立てながら歩き出した。

あたりはもうすっかり暗くなり、
夜道をただ一人車坂峠へと向った。
車を走らせ最終の新幹線に飛び乗り、
今まで見たことのなかった光景を思い出しながら
車中で一人ビールを片手に乾杯した。


自然は時々ビックリする様な演出をしてくれる。
僕はその瞬間を逃すまいとシャッターを押す。
 ただそれだけ。
  ただそれだけなんだ!!

ほとんど間違いなくフィルムに思った様に写し込まれたものを見て
ため息をつきながら眺める。

カメラの故障もなくケガもせずに無事でいられる自分はきっと、
 「天から何かわからないが力を与えられている様な
  気がしてならない」
いつも感謝、感謝である。


ここ最近は写真展を開く予定もなく、
この素晴らしい日本の美しい風景を
自分だけのものにしてしまっては申し訳ないと思い、
ブログに乗せて皆さんに観ていただこうと思っています。

浅間山は時々、僕に素晴らしいプレゼントをしてくれる。
いつも僕はウキウキとその贈り物を頂き、黒斑山に登る。
もうかれこれ46年も通い続けているなぁ。。。


2008年12月 渋谷 健


写真1 噴煙残照   撮影午後4時35分頃 黒斑山より
写真2 噴煙残照   撮影午後4時45分頃 黒斑山より
写真3 浅間暮色   撮影午後5時05分頃 黒斑山より
写真4 月光浅間山 撮影午後5時30分頃 黒斑山より
写真5 浅間朧月夜 撮影午後5時45分頃 黒斑山より

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1 噴煙残照        2 噴煙残照        3 浅間暮色

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4 月光浅間山        5 浅間朧月夜
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2008年12月07日

霧氷讃歌

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1 カラマツ霧氷(高峰より) 2 カラマツ霧氷(高峰より) 3 カラマツ霧氷(高峰より)

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4 坂井先生と上原さん 5 坂井先生を囲んで


高峰高原の冬景色の撮影には何度も訪れているが、
12月上旬、偶然寒波の襲来に遭遇した。

雪はそれほど多くはないが、まわりの落葉松はまっ白になり、
樹氷は朝の陽射しを浴びて解け出したように思えた。
しかし、あまりの寒さのためであろうか水滴は枝先に凍りつき、
見事なシャンデリアと化した。

幾度となく訪れてはいたが、こんな美しい光景に
出会わす事はなかった。
夕方、山の端に太陽がかくれるまでシャッターを切り続けた。


2008年12月  渋谷 健

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2008年06月26日

手帳

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毎日忙しく働いている者にとって手帳は欠かせないものの一つになっている。
私の場合一日のスケジュールや一週間先又は一ヶ月そして三ヶ月、半年先位までの予定は常に把握しているつもりである。
改めて日記を記すわけでもないがいつしか私にとっての手帳は私の人生の足跡そのもので大切に保管している。

小学校六年の終わりから八十二歳の祖父と高校卒業するまでの六年間生活を共にした。
祖父は生花の古流の師範であり、旅館などに頼まれては季節の花を生けたりもしていた。
季節感をとても大切にしていた人でいつしか自分もその影響を受けているのか手帳には季節にふさわしい花のシールを貼っては一人悦に入っている。

味気のない手帳もちょっとした事で楽しい持ち物になる。

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